2009-10-25

フィルム再考

 写真展を開く予定の会場 ギャラリー古都を下見。たまたま写真展を行っていたが、この写真展に限らず、どうもプリントがイマイチ。モノクロ側は良かったが、カラーは難しい。

 この前の写真展でも、なんだかなぁというプリントで、写真がいいだけに少し残念だった。
 で、なにが問題かというと、コントラストが強すぎる。まろやかさ、というものが欠ける。

 人間の目は不思議なもので、普段、われわわれは一定の分解能とコントラストをもってものを見ているが、プリントに違和感を持つのは、視覚のコントラストとは異なるものを見ているからだと思う。

 なぜ、こうしたプリントになるかを考えると、それは多分、デジタル処理のもっとも難しい部分にたどり着く。
 つまり、フィルムから印画紙へのプリントと違い、展示まで含めたトータルでのプリントコントロールが難しいのだ。

 逆に言えば、フィルムの場合、現像、プリント、展示といったところまで含めて、システムが出来上がっている。だから、特段、展示上、考えることがない。

 細部にこだわれば、あるかもしれないが、大凡の人が違和感を持つことのないプリントができているように思う。

 これがデジタルだと、元データ、現像処理、プリント、展示がそれぞれ独立したプロセスとなって、最終的な展示で違和感が出るようになる。

 フィルムの場合、プリントといっても、変更できる範囲は限られているが、デジタル、とくにカラーだと、そもそも原画というものがないわけであるから、リファレンスとするものがない。

 カメラメーカーの現像ソフトがプリント・展示まで考えてくれれば、そうしたフローに一貫性が保てるかもしれないが、実際にはなかなか難しいのではないか。

 このように考えると、フィルムというのは、最終的な写真の成果物を展示と考えると、よく考えられたシステムなのかもしれない。




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